手のひら
今日は幕を閉じる日でしょうね
その前にあなたは私に似合う眼鏡を買う
いとおしい
あなた好みの服はあたしに似合ってるかしら
どうかしら?
景色は変わる
あなたの瞳と声で包まれる
これだけで幸せ
蝉達の鳴き声が華やかだ
風はひらひらと静か
生い茂る自然に横たわる
そっと手を握る
絡み合う
手は硬く強く離れない
「ごめんなさい」
先に行ってしまうことに
あなたをおいて行ってしまうことに
レンズ越しにあなたを触れるそしてなぞる、なぞる、なぞる
苦しい
意識は朦朧とするけどあなたを最後まで見つめる
もう思いを伝えることは出来ないから
せめて唇を動かす
最後までそばにいてくれてありがとう
愛してる